川越城本丸御殿 その3 [御殿]

川越城本丸御殿の続きです。
御殿を一通り回ると最後は広間になります。
本当は玄関から広間へ入るのが正式なルートですが、現在は都合上こういう順番になっています。

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広間です。
36畳の広さがあり、御殿内で2番目に広い部屋です。
一番広かった部屋は今は失われた大書院の大広間です。

大きな床の間が目立ちます。
玄関を入ってすぐの部屋に床の間を置くのは御殿では多くあり、掛川城や柳本陣屋の御殿も同じ造りです。

現在の和風の住宅でも玄関を入ってすぐの場所に小さな床の間を設ける家が多いですが、それと同じです。
当時は掛け軸や花などが飾られていたと思います。

川越城の御殿の床の間は今は何も飾られていないので、少し寂しいです。

kawagoe 126.jpg

広間と使者の間の間の杉戸です。
川越城本丸御殿は二条城のような襖絵や障壁画は残っていませんが、その代わり杉戸が多く残されています。

kawagoe 127.jpg

この杉戸には松が描かれています。

kawagoe 130.jpg

杉戸です。
上には欄間があります。

川越城本丸御殿は幕末の嘉永元年(1848)に完成しています。
本来は杉戸は廊下の仕切りに使われるもので、この杉戸が本来どの場所にあったのかはよく分かっていません。
杉戸は現在26枚残っています。
おそらくこの部分には襖がはまっていたのではないでしょうか。

杉戸絵を描いたのは地元の名主船津蘭山という人です。

kawagoe 137.jpg

槍の間との間の杉戸です。
こちらは上に欄間がありません。

kawagoe 123.jpg

御殿の釘隠しです。
意匠は同じものです。

(続く)

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コメント 8

yogawa55はやぶさ

歴史と伝統を感じます。
川越線の9600形機関車に近いものを感じているのです。
軽率なコメントですが、そんなことから知識が深まるものと推定します。
by yogawa55はやぶさ (2011-04-30 22:24) 

シラネアオイ

こんばんは!瞬く間に5月ですね。北国もようやく春らしくなりました。
by シラネアオイ (2011-05-01 00:32) 

そら

杉戸も欄間も素晴らしいですね。
欄間、とても時間がかかっただろうなーって思います。
とても美しいですね。
by そら (2011-05-01 01:18) 

ぱぱくま

たくさんの写真を拝見して昔見たときの記憶が蘇りました!
川越も古い街並みを活かした街づくりが成功してますね。
ちなみにサツマイモ料理は召し上がりましたか。
by ぱぱくま (2011-05-01 03:28) 

yakko

お早うございます。
去年川越へ行きました。懐かしいです(^。^)
by yakko (2011-05-01 05:21) 

pandan

きれいに保存されているのですね〜
ゆっくり観てみたいものですね。
by pandan (2011-05-01 05:39) 

ソニックマイヅル

日本の建物は本当に良いですね。^^;
by ソニックマイヅル (2011-05-01 06:28) 

オカジュン765

おはようございます。まいど訪問おおきにです。
松戸の絵も味があっていいですね。欄間も細かい細工が施されているようで、職人の仕事が垣間見えますね。
by オカジュン765 (2011-05-01 06:41) 

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